オープンカー4人乗りのソフトトップの特徴→トランク広くできる

オープンカーの屋根には2種類あります。
メタルトップ(金属の屋根)と、ソフトトップ(布の屋根)です。

そのどちらを選ぶと良いのかについてお伝えします。

ここでは、ソフトトップについてお伝えします。
布は弱い?音がうるさい?など、思われるかもしれませんが、見た目のイメージとはだいぶ違います。

メタルトップについてはこちらの記事をご参照ください。

ソフトトップのメリット

トランクの寸法が大きい(メタルトップより)

ソフトトップは布ですので、メタルトップに比べて折りたたむことができます。
そのため、トランクのサイズが普通のクーペ(オープンカーでない車)ほどではないにしても、トランクスペースを確保できます。

なるべく同じくらいのサイズの車種で比較をしたいと思いましたが、良いのが見当たらなかったので、BMWの4シリーズと2シリーズで比較したいと思います。
4シリーズの方が大きいので単純比較はできませんので、ご参考にと思います。
もっとも、4シリーズも2021年に出すモデルはソフトトップになるようです。

トランクのサイズの比較

ソフトトップ

BMW 220iカブリオレ 280/335リットル(オープン時/クローズ時)
参考 クーペ 390リットル

メタルトップ

BMW 440iカブリオレ 220/370リットル(オープン時/クローズ時)
参考 クーペ 445リットル

220iより440iの方がボディが大きいにも関わらず、トランクサイズは60リットル小さくなっています(オープン時)。
屋根を開けたときの方がトランクが小さくなりますので、オープン時のときの方が小さい数値になります。

60リットルというと1リットルの牛乳パック60本分ですから、かなり小さくなっています。
ベンツのEクラスのカブリオレも以前はメタルトップが出ていました。
そのときのものはトランクが小さすぎて海外旅行用のスーツケースが入れられる大きさではありませんでした。

トランクの容量と、トランクの入口を含めて、実際に使う用途のものが本当に入るかどうかは確認された方が良いと思います。

旅行好きな人が使う場合、オープンカーの最大の問題点はトランクの容量ではないかと思っています。

車重がメタルトップより軽い

当然ですが、ソフトトップは布ですのでメタルトップの金属よりも軽いです。
その分、格納のためのモーター等もメタルトップほど大きな出力のものは必要ないと思われますので、そういった部分でも軽くなると思います。

同じ車種ではないのですが、参考までにBMWで比較してみました。

車重の比較

ソフトトップ
BMW 220iカブリオレ 1650kg
参考 クーペ 1490kg⇒プラス 160kg

メタルトップ
BMW 440iカブリオレ 1880kg
参考 クーペ 1680kg⇒プラス 200kg

このような形でベースとなっているクーペより、ソフトトップは160kg増に比べて、メタルトップは200kg増となっています。
屋根も220iより440iの方が大きいということも考えられますが、40kgほど重いことが確認できます。
2021年に出る予定の4シリーズのコンバーチブルはソフトトップにすることなどで、現状のルーフよりも40%軽くできるそうです。

構造がシンプルなので故障しにくい

動く機構が普通のクーペより多いので当然、クーペよりは故障率は上がることが予想されますが、それでもメタルトップよりはソフトトップの方が故障率は低いことが予想できます。

重量が軽いということは部品点数が減ります。メタルトップは重量がある分、モーターやギヤもソフトトップよりも負荷がかかるはずです。
故障率のデータなどはもっていないので正確にはお答えできませんが、そういう傾向はあるのではないかと予想されます。

また、メタルトップの方がソフトトップよりも製造コストも高いはずです。部品点数が多く、布ではなく金属で作るわけですし。
その場合、故障したときの費用も高くつくのではないかと思われます。

ソフトトップのデメリット

防音、防寒、防犯の部分で心配がある

車種による部分は大きいと思われます。新車時の価格が1000万円オーバーの場合、静寂性は通常のクーペと変わらない感じです。
ただ、プジョーなどのオープンカーの場合は防音などの部分で気になると聞いたこともあります。
そのため車種による部分もあると思いますが、メタルトップと比べてというところでお伝えします。

ひと昔の前ならば、雨漏りなどもしたと聞いたことがありますが、今は通常のクーペと同じようにソフトトップが使えます。
布といっても、1枚張ってあるわけではなく、何層にも布を重ねて作られています。
それだけ技術が発展したといえると思います。

メタルトップは金属の屋根ですので、それに比べると、外からの音を拾ってしまうことや、室内の音楽がそのまま音に漏れる車もあるようです。
また、屋根が布ですので、ガラスを割らずにナイフだけでモノを盗めることがあります。
そのため、通常の車でもそうですが、貴重品は見えるところに置かないのが吉です。
布を切られた日にはいったいいくらの修理費がかかることやら・・と。

ただ、最近の車は標準でも警報装置がついていることも多いですからそのあたりはあまり気にしなくても良いように思います。

太陽の光や雨などで傷みやすい

オープンカーは屋根付きの車庫か、地下に止めたほうが良いと思っています。
ソフトトップは布ですので、メタルトップに比べると野外に駐車する場合は痛みやすいと思われます。

布を何度も折りたたむので切れてしまうことがある

布なので仕方がないともいえますが、格納するごとに布を折りたたみます。
そのため、キャンパストップが切れるということがあるようです。
この布の傷みについては、どこに駐車しているか、またどの程度の頻度で使用するかで変わってくると思われます。

布の修理については交換する場合、ディーラーで60万円以上かかることもあるようです(車種によります)。
町の専門店で直せば20万円くらいですむとも聞いていますので、屋外の駐車場の場合はその部分もある程度見越しておいた方が良いと思います。

まとめ

近年の主流はソフトトップです。ざっくりオープンカーの7割くらいはソフトトップではないかと思います。

もともと、歴史的には馬車の流れから車の屋根は幌だったときもありました。
時代が進むにつれ、現代のモノコックボディと呼ばれる、車のフレームそのものに強度を持たせたボディが主流になることで屋根があります。
現代のオープンカーのソフトトップは幌と同じですので、見方によっては原始的な車の形状に戻って作った車ともいえるかもしれません。

今回、ソフトトップのメリットとデメリットについてお話しました。
ざっくり言えば、ソフトトップが主流になっており、その理由はメタルトップにそん色ないくらいの防音、防寒などを実現してきているから、と言えます。

ただ、その部分は車種による部分もあります。
走行するときは、いつも屋根をあけるというわけではありませんので、閉めたときにどうなのかなども試乗をすることをおすすめします。

ソフトトップは痛みやすいといっても、傷めば交換すれば良いと思います。
町の専門店で20万円で直せるならば、それも見越して乗るということで何年か落ちの中古車を買うという選択もあります。

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